吹き抜けはコストダウンになる?福岡で注文住宅を建てる際も知っておきたいメリット・デメリット
2023/11/30
吹き抜けは床がない分建築にかかる費用を抑えられると思われがちです。しかし、壁や窓の調節、足場代、耐震性を確保するための補強材や金物代が必要になるといった理由から、よりコストがかかってしまいます。吹き抜けは解放感があり、空間の印象を際立たせられるなどのデザイン性の高さがメリットです。
一方でデメリットとしては、冷暖房が効きにくい、音・煙・匂いが伝わりやすい、高所のメンテナンスがしにくい、耐震性が低いなどの点が挙げられます。
吹き抜けのメリット・デメリット
吹き抜けとは、1階と2階の間の壁や天井を取り払い、空間を一体化させることです。吹き抜けは、開放感やデザイン性が高く、近年人気のある住宅スタイルです。
しかし、吹き抜けにはメリットだけでなく、デメリットもあります。吹き抜けのメリットとデメリットを知って、自分に合った住まいを作りましょう。
吹き抜けのメリット
部屋に開放感が出る
吹き抜けは、天井が高くなることで、視界が広がり、開放感が生まれます。また、1階と2階の間の隔たりが解消され、家族のコミュニケーションが取りやすくなります。
風通しがよくなる
吹き抜けは、窓の面積が増えることで、外からの光を取り込みやすく、風通しもよくなります。自然光が多く入ることで、明るく暖かな印象の空間の実現が可能です。夏は涼しく、冬は暖かい快適な環境になります。
床を張ることができる
吹き抜け部分は、将来的に床を張って部屋することができます。
例えば、子どもが大きくなって自分の部屋が欲しくなったときや、趣味や仕事のスペースが必要になったときなどに、吹き抜けを部屋に変えることができます。吹き抜けは、住まいの用途に合わせて柔軟に変えられるのです。
デザイン性が高くなる
吹き抜けは、空間に奥行きや高さが出て、立体的な印象になります。また、照明やインテリアを工夫することで、オリジナリティのある空間を作り上げられます。
吹き抜けのデメリット
暑さ・寒さ・冷暖房がききにくい
吹き抜けは、空間が広くなることで、温度差や冷暖房の効率が悪くなります。夏は暑く、冬は寒くなりやすく、電気代が高くなる可能性があります。吹き抜けにする場合は、断熱材や窓の遮光など、温度調節の工夫が必要です。
音・ニオイ・ケムリが伝わりやすい
吹き抜けは、空間が一体化することで、音やニオイ、ケムリが伝わりやすくなります。例えば、1階でテレビを見ていると、2階で寝ている人に音が聞こえたり、1階で料理をしていると、2階にニオイやケムリが届いたりすることがあります。吹き抜けにする場合は、ドアやカーテンなど、音やニオイやケムリの遮断ができるような工夫が必要です。
高所のメンテナンスがしにくい
吹き抜けは、天井が高くなることで、メンテナンスがしにくくなります。例えば、照明や換気扇の掃除や交換など、高所で行う作業が大変になります。吹き抜けにする場合は、メンテナンスのしやすさや安全性も考慮する必要があります。
耐震性が低い
吹き抜けは、壁や天井が少なくなることで、耐震性が低くなります。地震が起きたときに、吹き抜けの部分が崩れやすくなります。吹き抜けにする場合は、耐震設計や補強など、安全性の確保が必要です。
吹き抜けをつくる際に建築費は抑えられる?
画像出典先:フォトAC
吹き抜けをつくることによって、部屋のデザインは一変します。福岡県で注文住宅を建てる際、吹き抜けを採用した場合の建築費の推移について説明します。
吹き抜けで建築費が下がるとは限らない?
吹き抜けは、床が無い分、建築費が安くなると思われがちですが、実はそうとは言えません。吹き抜けを作るには、以下のような手間や費用がかかります。
吹き抜けの高さに合わせた壁や窓の調整
吹き抜けの高さに合わせて、壁や窓の高さを調整する必要があります。これには、設計や施工の時間やコストがかかります。
吹き抜けの部分の足場代
吹き抜けの部分は、足場を組んで作業する必要があります。足場代は、一般的には建築費の5%程度と言われていますが、吹き抜けの場合は、それ以上になる可能性があります。
吹き抜けの耐震性確保のための補強材や金物代
吹き抜けは、床が無いため、耐震性が低くなります。そのため、天井の施工で耐震性を保つために、補強材や金物などを多く使用する必要があります。これも、建築費を高くする要因です。
吹き抜けでおしゃれな注文住宅の間取り例を紹介
吹き抜けは、空間に開放感や高級感を与えることができる注文住宅の人気の要素です。ただ吹き抜けを作るだけではなく、その形や大きさ、照明や窓の配置などにもこだわることで、よりおしゃれで快適な住まいを実現できます。
吹き抜け+階段の組み合わせが最も人気
吹き抜けと階段を組み合わせると、空間に動きやメリハリをつけることができます。階段の形や素材、色などにも工夫を凝らすと、吹き抜けの印象をより際立たせることが可能です。
吹き抜け+大きな窓で外との繋がりをつくる
吹き抜けに大きな窓を設けることで、外の景色や光をたっぷりと取り込むことが可能です。また、窓の開閉によって、空気の流れや温度を調節することもできます。窓の形や位置にも工夫を凝らすことで、吹き抜けの空間に変化をつけることができます。
吹き抜け+シーリングファンもおしゃれで機能的
吹き抜けにシーリングファンを設置することで、空間に動きや空気の流れをつくることが可能です。また、シーリングファンは、夏は冷房効果を高め、冬は暖房効果を高める効果があります。シーリングファンの形や色、デザインにも工夫を凝らすと、吹き抜けの空間におしゃれな印象を持たせることができます。
吹き抜け+ダクトレール照明でアクセント
吹き抜けにダクトレール照明を設置することで、空間に明るさやアクセントをつけることができます。
ダクトレール照明は、レールに沿って照明器具を自由に移動・回転できるので、吹き抜けの空間に合わせて光の方向や強さを調節することができます。ダクトレール照明の形や色、デザインにも工夫を凝らすことで、吹き抜けの空間におしゃれな印象を持たせることができます。
吹き抜け+二階廊下通路で移動がスムーズ
吹き抜けに二階廊下通路を設けることで、吹き抜けの空間をより広々と見渡すことができ、一階と二階の間の移動や交流もスムーズになります。二階廊下通路の形や素材、色にも工夫を凝らすと、吹き抜けの空間におしゃれな雰囲気をつけることができます。
吹き抜けは、1階と2階の間の壁や天井を取り払った、開放感やデザイン性を持つ住宅スタイルです。吹き抜けを設置するメリットとして、開放感があり、風通しや家全体の明るさが向上する点や、デザイン性が高く将来的に部屋への変更が可能な点が挙げられます。しかし、デメリットとして挙げられるのは、温度調節が難しく、音やニオイが伝わりやすい点や、メンテナンスや耐震性に課題がある点です。
建築費用については、吹き抜けを設けることで上がる可能性があり、予算を考慮しながら計画する必要があります。また、吹き抜けと窓や階段、シーリングファンなどを組み合わせることによって、オシャレで快適な住まいの実現が可能です。
吹き抜けがコストダウンにならない理由や、メリット・デメリットについてお解りいただけたかと思います。注文住宅をご検討の方には「福岡 おすすめ住宅会社3選」も参考になります。ご覧になってはいかがでしょうか。