坪単価とは?福岡県内の坪単価ランキングと注文住宅を検討する際の注意点
2023/11/30
注文住宅を検討する際に不可欠な「坪単価」についてご紹介します。建築費用を1坪当たりで表すこの指標は、全国平均や福岡県の相場を理解する上で重要です。
坪単価とは、建築業界でよく使われる言葉で、1坪あたりの建築費用を示します。例えば、総工事費用が1,000万円で床面積が30坪の場合、坪単価は約333,333円となります。
全国の構造別平均では、鉄骨鉄筋コンクリート造が最も高く、木造が最も低い水準です。福岡県の坪単価は約91万円で、地域ごとに差があります。例えば、福岡市の坪単価は約190万円と高く、一方で太宰府市は30万5,234円と低いです。
ただし、坪単価の計算方法や含まれる項目はメーカーにより異なるため、検討時には詳細な内訳を確認することが大切です。
坪単価とは?全国と福岡県の坪単価
はじめに、注文住宅を検討する際に知っておくべき「坪単価」についてご紹介します。それを踏まえ、坪単価の全国平均や福岡県の坪単価の相場についてもまとめていきます。
坪単価とは
坪単価とは、不動産や建築業界で一般的に使用される言葉で、家を建てる際の1坪(約3.3平米)当たりの建築費用を指します。建物の本体価格を総床面積(坪数)で割った数値であり、2階建てや3階建ての場合は1階だけでなく、全フロアの床面積を含みます。
例えば、ある住宅の総工事費用が1,000万円で、床面積が30坪の場合、1,000万円÷30坪=坪単価約333,333円です。坪単価が高ければ施工にお金がかかる傾向があり、これは注文住宅にかかる大体の費用を確認する指標となります。
全国の構造別の坪単価と全国平均
全国における構造別の建築費(2022年)を見ると、鉄骨鉄筋コンクリート造の場合が143.4万円/坪で最も高く、次いで鉄筋コンクリート造が91.6万円/坪となっています。鉄骨造は79.7万円/坪、一方で木造は58.2万円/坪で最も低い水準となりました。
全構造平均の坪単価は73.9万円/坪と、鉄骨造と木造の間に位置する単価となっています。これは国内において建築物のほぼ8割が木造か鉄骨造として建設されていることに影響を受けていると考えられます。
福岡県の坪単価
住宅金融支援機構の「フラット35利用者調査2019年度集計表」によれば、福岡県の住宅面積の平均値は約38坪とされています。そして、土地代以外の建築費の全国平均額である約3,452万円と平均値を元に計算すると、福岡県における坪単価は約91万円になります。この坪単価を基にして、自身の予算や建築したい広さを検討していくことが重要です。
福岡県内でも地域によって差がある!坪単価ランキング
画像出典先:フォトAC
福岡県の坪単価は約91万円だとご紹介しましたが、実際は同じ県であっても地域によって大きな差があります。続いては、福岡県内の坪単価ランキングをご紹介します。
福岡県内坪単価ランキング
1位:福岡市190万1,624円
2位:大野城市56万9,696円
3位:春日市53万4,926円
4位:志免町37万5,578円
5位:筑紫野市33万6,837円
6位:粕屋町32万1,542円
7位:北九州氏31万8,987円
8位:太宰府市30万5,234円
出典元:土地価格相場が分かる土地代データ|公示地価・基準地価マップ
ランキングを見て分かるように、地域で坪単価は異なります。同じ福岡市であっても、福岡市西区の坪単価は44万2,127円と低いですが、その一方で福岡市中央区の坪単価は600万3,041円と福岡県内で最も高い金額となっています。また、最も坪単価が安いエリアは赤村で、2万826円です。
このような大きな差が生まれているのは、都市部における急激な土地相場の上昇が大きな要因だといわれています。土地坪単価が高い傾向がある都市部は、変動率が+5.0%以上ですが、これに対し低い坪単価のエリアでは変動率がほぼ0%もしくはマイナスとなることがあります。
都市部ではインバウンド需要の拡大などが影響して、大規模な商業・観光・宿泊施設の建設が進み、それに伴い土地相場が上昇しています。福岡市中央区では2030年までに土地価格が70%上昇すると予測され、最低でも20%は価格が上昇する見込みです。福岡市都市圏では人口の増加が続いており、さらに外国人の流入や再開発などにより土地の価値が向上していくと予想できます。この価格上昇が今後も続くと予測されるため、早めに家づくりの計画を進め、適切な土地を見つけることが重要です。
坪単価を確認する際の注意点
おおよその建築費を示してくれる坪単価は、マイホームの購入において便利な指標のひとつです。しかし、坪単価を用いて計算したり、工務店同士を比べたりする際には以下の2ポイントに注意しなければなりません。
坪単価の計算方法はメーカーによって異なる
坪単価の計算方法には厳密なルールが存在しません。したがって、計算時には「施工床面積」を使用するハウスメーカーもあれば、逆に「延床面積」を採用するところもあります。延床面積にはベランダや小屋裏収納、ウッドデッキなどのスペースは含まれませんが、施工床面積にはこれらも含まれるため、延床面積よりも広く計算されることがあります。
例えば、住宅全体の広さが40坪で、そのうちベランダや小屋裏収納などが10坪ある物件を2,000万円で建てる場合、延床面積で計算すると約66.6万円になります。一方で、施工床面積で計算すると50万円です。つまり、広さのある施工床面積を用いたほうが安くなるため、価格を検討する際にはどちらの面積で算出されているかを事前に確認しましょう。
含まれている項目もチェック
坪単価が示すのは、建物の本体価格のみであり、住宅を建てるにはそれに加えて「別途工事費」や「諸経費」などが必要です。別途工事費とは配線などの工事費用、そして諸経費は手続き上必要な税金などの費用を指します。建築費全体から見ると、本体価格は通常75%程度を占め、残りの25%の項目は坪単価には含まれていないことが一般的です。そのため、坪単価のみにばかり注目していると、予想よりも高い建築費用となる恐れがあります。また、詳しい項目はハウスメーカーによってさまざまなため、金額を比較検討する際には価格の内訳を詳細に確認することが重要です。
坪単価は建築費用を1坪当たりで示す指標で、建物の本体価格を床面積で割った数値です。全国の建築費用の構造別平均では、鉄骨鉄筋コンクリート造が最も高い143.4万円/坪で、木造が最も低い58.2万円/坪です。福岡県の坪単価は約91万円で、地域によって異なり、福岡市が最も高い190万1,624円、一方で太宰府市が最も低い30万5,234円です。坪単価の計算方法や含まれる項目はメーカーによって異なるため、詳細な内訳を確認する必要があります。
坪単価についてや、福岡県内の坪単価ランキング、注文住宅を検討する際の注意点についてお解りいただけたかと思います。他にも「福岡 おすすめ住宅会社3選」も参考にすることを推奨します。ご覧になってはいかがでしょうか。