地鎮祭とは?福岡で注文住宅を建てる際も知っておきたい流れと最適なタイミング
2023/11/30
福岡で注文住宅の建築を検討する際、地鎮祭について知っておく必要があります。儀式の意味について理解し、無事に建築工事が終わることを祈りましょう。
地鎮祭とは土地を守る神様に感謝の意を表し、安全な工事と成功裏な完成を祈る儀式です。地鎮祭は手水、修祓、降神の儀、献饌の儀、祝詞奏上、四方祓の儀、地鎮の儀、玉串拝礼、撤饌の儀、昇神の儀、直会といった流れで行われます。儀式が行われるタイミングは、建築工事を行う前です。
地鎮祭とは?儀式の意義と最適なタイミング
地鎮祭とはどのような行事なのか、実施すべきタイミングなどをご紹介します。
地鎮祭とは
地鎮祭とは建築や土木工事の前に行われる儀式で、日本最古の歴史書である「日本書記」にもその記述があります。現在でも、福岡県をはじめとした日本各所で昔からの自然崇拝の思想が引き継がれており、土地を守る神様に感謝の意を表し、安全な工事と成功裏な完成を祈る地鎮祭が執り行われています。「じちんさい」と読まれる地鎮祭は、「とこしずめのまつり」と呼ばれる正式名称があり、その歴史や信仰の深さが日本の伝統として息づいています。
また、各家庭によって宗教が異なるため、宗教上の要望があればハウスメーカーに相談することが重要です。特にキリスト教の場合、地鎮祭に代わり起工式が行われることもあります。
地鎮祭はいつ行えばよい?最適なタイミング
地鎮祭は、建築工事が始まる前、つまり着工前に行われます。土地が更地になった状態から、どの工事よりも先に実施するのが一般的です。具体的な着工までの期間は決まっていません。計画がスムーズな場合は、翌日から工事が始まることもあります。
また、地鎮祭の儀式は、一般的に大安や建築吉日といった日にちを選びます。ただし、地鎮祭の起源とはあまり関係がないと考えられています。日にちにこだわりすぎると、工事の進行に影響が出る可能性もあります。そのため、あまり神経質にならずに、都合のよい日に地鎮祭を行うことが推奨されています。「仏滅」を避けたい方は、大安の日に地鎮祭を行うことをおすすめします。
地鎮祭の流れと費用を解説
画像出典先:フォトAC
地鎮祭の主な流れや費用などに関してまとめていきます。
地鎮祭の流れ
地鎮祭の主な流れは、以下のとおりです。また、地鎮祭を実施した後は、ご近所へのあいさつ周りをするケースが多いです。工事中は工事車両の出入りによる騒音やホコリなどが発生し、近隣住民の生活に支障が生まれてしまう恐れもあります。
そのため、より本格的な工事がスタートする前にあいさつを行うのがマナーです。あいさつは、自宅を中心に両隣と裏の家3軒、そして向かいの家3軒を目安に実施しましょう。
①手水(てみず、ちょうず)
参列者が手を洗い、口をすすいで心身を清める儀式です。
②修祓(しゅばつ)
神主がお供え物と参列者を清めるためのお祓いを行います。
③降神の儀(こうしんのぎ)
降神の儀では、祭壇に建てた神籬(ひもろぎ:神様を招く場所)に土地を守る神様をお迎えするための儀式が行われます。神職が声を発して神様をお招きします。
④献饌の儀(けんせんのぎ)
祈願のために、神様に神饌(お酒や食べ物など)を献上します。
⑤祝詞奏上(のりとそうじょう)
土地の使用の許しを得て、工事の安全と土地・建物の安泰を祈願します。
⑥四方祓の儀(しほうはらいのぎ)
土地を清めるため、神主が四方に塩・米・白紙を撒きます。
⑦地鎮の儀(じちんのぎ)
施主と施工者が神様に着工を告げる儀式で、清めた鎌や鍬などを用います。
⑧玉串拝礼(たまぐしはいれい)
参列者が神様に敬意を表すため、玉串(たまぐし)と呼ばれる榊の枝を奉納します。
⑨撤饌の儀(てっせんのぎ)
献饌の儀で供えたお酒や水を入れた器に蓋をしてお下げする儀式です。
⑩昇神の儀(しょうしんのぎ)
お下げした神饌を神主が昇神詞を唱え、神籬にお迎えした神様を送り出します。
⑪直会(なおらい)
最後に、神職と参列者で供えた神饌をいただく直会で儀式を終えます。
地鎮祭の費用
地鎮祭にかかる費用は一般的には6万円から12万円で、相場は約10万円程度です。具体的な内訳は、玉串料(初穂料)が3万円から5万円、お供え物が5,000円から1万円、ご近所に配る粗品が5,000円から1万円、設営費:2万円から5万円などです。
また、儀式後に宴会が行われる場合は、その飲食費も別途かかります。なお、祭壇などの設営やご近所への粗品などは、施工会社によって用意されることがあり、契約時の見積もりに組み込まれている場合もあります。
地鎮祭の他にもある!注文住宅を建てる際の儀式
注文住宅を建築する際の儀式は地鎮祭だけではなく、上棟式・竣工式もあります。
上棟式
上棟式は、住宅の骨組みが完成した際に行われる儀式です。家の基本的な骨格ができた段階で上棟式を実施し、このときに神様に対して工事が順調に進んでいることへの感謝と、引き続き安全に工事が進行し、完成に至るように祈願が行われます。
また、基礎工事が終わると上棟までの期間が迅速に進むことがあるため、基礎工事が完了した段階で建築会社の担当者と早めに上棟式の日取りを決定することがおすすめです。
竣工式
竣工式とは、建築が完成した際に行われる儀式です。この儀式は、建物の無事な完成を祝い、今後も安全に過ごせるようにと神様に祈ることを目的としています。しかし、一般の注文住宅ではあまり行われない傾向があり、主に企業の建物が完成した際に行われることが一般的です。
竣工式には、工事関係者や親類縁者、場合によっては一般の人々も参加することがありますが、家族や親類だけで行うケースもあります。
地鎮祭は、建築や土木工事の前に行われる日本の伝統的な儀式です。土地の神様に感謝し、安全な工事と成功を祈ります。一般的に、工事着工前に行います。大安や建築吉日を選ぶこともありますが、日程にこだわりすぎず、都合の良い日に行うことをおすすめします。
地鎮祭の主な流れには手水、お祓い、神様を迎える儀式、祈願、清めの儀式、着工を告げる儀式、玉串の奉納、お神酒を奉納する儀式、神様を送り出す儀式などが含まれます。
地鎮祭の費用は一般的に約6万円から12万円で、内訳には玉串料、お供え物、粗品、設営費などがあります。注文住宅建築には、地鎮祭の他にも上棟式や竣工式などの儀式があります。
地鎮祭についてや、儀式の流れ、行われるタイミングについてお分かりいただけたかともいます。注文住宅をご県都の方には「福岡 おすすめ住宅会社3選」も参考になります。ご覧になってはいかがでしょうか。