C値とは?福岡で注文住宅を建てる際に重要な気密性の高い住宅の注意点と換気システムについて
2023/11/22
C値は住宅の気密性を示す指標で、低いほど優れています。高気密住宅では1.0㎠/㎡以下が目安です。気密性向上には樹脂製サッシやすべり出し窓、FIX窓の採用が有効。気密性が高い住宅は換気システムが必要で、シックハウス症候群のリスクにも注意が必要です。
福岡で理想の注文住宅を建てる際、気密性は非常に重要です。高い気密性を持つ家は、エネルギー効率が良く、快適な居住空間を実現します。この気密性を数値で表すのがC値です。
C値は、住宅の隙間面積を示す指標で、この数値が低ければ低いほど、隙間が少なく気密性に優れています。しかし、単にC値を下げるだけではなく、住宅全体のバランスを考えることが肝心です。例えば、気密性が高い家では、適切な換気システムが不可欠となります。
福岡での家づくりでは、これらのポイントを抑え、快適で健康的な住環境を実現するための注文住宅の計画が重要となるのです。
C値とは?気密性能の評価方法について
C値とは、住宅の相当隙間面積のことを指します。こちらの数値が低くければ低いほど、隙間が少なく、気密性に優れた住宅であると言えるでしょう。
なお、こちらでは、C値と注文住宅で求められるC値の値についてあわせてご紹介します。
C値とは
C値とは、住宅の気密性能を評価する指標のひとつであり、住宅の相当隙間面積のことを指します。
隙間面積を延床面積で割った数値がC値であり、完成した注文住宅や現存する中古住宅など、どちらの場合であっても、気密施行完了後もしくは住宅の完成後に専門の気密測定試験機を用いて測定する必要があります。そのため、事前に住宅の性能を提示してもらうことは不可能であると言えるでしょう。
このことからも、福岡県で気密性に優れた家づくりをご検討中の方は、あらかじめ、住宅の新築を依頼する工務店やハウスメーカーが基準としているC値の値を確認することが大切です。
注文住宅で求められるC値はどのくらい?
高気密住宅ではない一般的な住宅の場合、C値は10㎠/㎡前後が平均であるとされています。それに対して、気密性に優れた家づくりを行っているハウスメーカーの場合、C値は1.0㎠/㎡以下がひとつの基準でもあるため、その差は歴然であると言えるでしょう。
C値は低くければ低いほど、隙間が少なく気密性に優れた住宅となりますが、無理にC値を低くする必要はありません。
むしろ、住宅を新築する際に使用する建材は一定のレベルまで達すると、それ以降は費用対効果が悪くなってしまいます。そのため、注文住宅を新築する際、C値は0.7㎠/㎡にすることを念頭に置いておくと良いでしょう。
その理由は、C値が0.7㎠/㎡であれば、あまり費用をかけなくても、気密性に優れた住宅を実現できるためです。
しかし、気密性により優れた注文住宅を追求するなら、C値は0.5㎠/㎡にすることを念頭に置いておくと良いでしょう。
なお、複雑な形状をした住宅や3階建ての住宅の場合、その構造上C値が高くなる傾向にあります。そのため、注文住宅の新築を検討中の方はハウスメーカーの方と話し合いを重ねながら、家づくりを行っていくと良いでしょう。
注文住宅の気密性能を上げるには?
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注文住宅の気密性能を高める方法はいくつかあります。例えば、樹脂製サッシを採用する、すべり出し窓を採用する、FIX窓を活用するなど、外の空気の主な入り口のひとつである窓に配慮することです。
こちらでは、注文住宅の気密性能を高める方法を3つ紹介します。
樹脂製サッシを採用する
樹脂製サッシは気密性・断熱性に優れていることに加え、月々にかかる光熱費の大幅な削減や防音効果も期待できます。
しかし、樹脂製サッシはアルミ製サッシと比較すると、価格が高く、紫外線の影響を受けやすいため、劣化が早いと言われています。どちらを優先するるにしても、家づくりにおいて、ご家族やハウスメーカーの方としっかりとした話し合いを重ねることは非常に大切です。
すべり出し窓を採用する
すべり出し窓とは、窓枠の上下に設けられた溝に沿って、室内側へ縦方向に開閉する窓のことを指します。
すべり出し窓は気密性を高める効果が期待できることに加え、省スペースでも室内に風を取り込みやすく、採用する窓の大きさによっては防犯性も高められます。しかし、小さなお子さまがいるご家庭や隣家との距離が近い場合は注意が必要です
FIX窓を活用する
FIX窓ははめ殺し窓とも呼ばれ、その名の通り開閉できない窓のことを指します。FIX窓は壁との間に隙間がないため、気密性・断熱性に優れていることに加え、月々にかかる光熱費の削減、花粉やホコリの侵入、カビや結露の発生を防ぐ効果を期待できます。
しかし、掃除の手間がかかる、プライバシーを保ちにくい、窓の大きさによっては断熱性を低下させてしまうおそれがあるといったデメリットも存在しています。そのため、FIX窓を活用する場合、設置する場所や窓の大きさを十分に配慮することが大切です。
気密性の高い住宅の注意点と換気システム
気密性に優れた住宅を新築する際、注意すべき点がいくつかあります。
こちらでは、気密性に優れた住宅を新築する際、注意すべき点と必要となる換気システムについて紹介します。
気密性に優れた住宅を新築する際に注意すべき点
気密性に優れた住宅を新築する際、次の3つに注意する必要があります。
・アレルギーやシックハウス症候群を引き起こすおそれがある
・空気が室内にこもりやすくなる
・建築コストが高くなる
気密性に優れた住宅は隙間面積が非常に少ないため、空気が室内にこもりやすく、アレルギーやシックハウス症候群を引き起こす要因のひとつとなります。また、気密性に優れた住宅を新築する場合、断熱材や遮熱性に優れた窓ガラスなどの高価な建材が必要となるため、一般住宅と比較すると建築コストが高くなる可能性があります。
気密性に優れた住宅を新築する際に必要となる換気システム
気密性に優れた住宅は空気が室内にこもりやすいため、24時間換気システムと呼ばれる換気システム(換気扇)の設置が義務付けられています。
24時間換気システムは自動的に室内の空気の循環や入れ替えを行うため、室内に空気がこもりやすい気密性に優れた住宅にとって、欠かせない存在です。
なお、24時間換気システムは換気の方法により、第1種換気、第2種換気、第3種換気の3つに分類されており、それぞれ、特徴、費用、メリットやデメリットなどが異なります。
そのため、24時間換気システムを導入する際はそれぞれの特徴を深く理解し、自身やご家族にとって、最適なものを選択することが大切です。
福岡で注文住宅を建てる際、気密性を示す「C値」の理解は不可欠です。C値は住宅の隙間面積を示し、低いほど気密性が高くなります。一般的な住宅のC値は約10㎠/㎡ですが、高気密住宅では1.0㎠/㎡以下を目安にします。
しかし、C値を過度に低くするとコストが増大し、費用対効果が低下するため、バランスが重要です。理想的なC値は0.7㎠/㎡で、これにより費用を抑えつつ高い気密性を実現できます。
気密性が高い住宅では換気システムの導入が必要です。空気が室内にこもりやすいため、24時間換気システムが義務付けられており、空気の循環や入れ替えを自動で行います。このシステムは第1種、第2種、第3種の換気方式に分かれ、各々に特徴とメリットがあります。
また、気密性能を高めるための方法として、樹脂製サッシの採用、すべり出し窓やFIX窓の活用が有効です。これらの選択は、気密性の向上だけでなく、光熱費の削減や防音効果にも寄与します。
ただし、各オプションにはデメリットもあるため、家族のライフスタイルや予算に応じた適切な選択が求められます。福岡での注文住宅建築において、これらの要素を総合的に考慮することが、理想的な住宅の実現への鍵となります。