福岡の家づくりの知識
福岡で注文住宅を建てる際の相場はどのくらい?
2024/02/20
福岡で注文住宅を建てる際の相場は、土地購入から建築費、さらには諸費用まで考慮する必要があります。一般的に建築費の相場は3,505.6万円から4,339.8万円程度であり、土地代や諸費用を加えると総額はそれ以上になります。福岡では全国平均に近い価格帯で注文住宅を購入できる傾向がありますが、正確な金額は個々の要件や地域によって異なります。
注文住宅を建設するのに必要な費用の内訳は?
注文住宅を建設するには建物本体及びそれに付帯した関連工事までを含めた費用となる建築費に加え、土地を新たに購入する場合には土地代、さらには外構費用や登記費用などといったその他の費用が発生します。
また住宅会社によって内訳の項目が異なることから、費用の内訳については必ず資金計画書の内容をもとに確認を行うことが重要です。
◇建築費
建築費とは一般的に建物本体の工事、基礎工事、外装工事、内装仕上げなどにかかる本体工事費と、地盤整備や外構工事に関わる付帯工事費全体を合わせた金額を示します。また大手ハウスメーカーの場合には、この建築費の中に集客のための広告宣伝費や人件費も含まれています。
そのため建築費は同等部材による建物であった場合、大手ハウスメーカーは地場の工務店と比較して金額が上がる傾向にあります。一方で建築費を抑えるために地元の工務店を検討する場合には、施工実績や口コミなどから信頼がおける会社であるか確認することが大切です。
◇土地代+その他費用
すでに土地を持っている人には発生しませんが、新たに土地を購入して注文住宅を建てる場合には建築費とは別に土地代が発生します。傾斜がある高台などの土地の場合、盛り土や切り土などの土地改良が別途費用としてかかる場合があるので注意が必要です。
また、住宅購入時には土地や住宅の価格だけでなく、さまざまな諸費用が発生します。これらの諸費用は、土地を購入する段階、住宅を建築する段階、そして住宅ローンを契約する段階でそれぞれ異なる内容と金額が必要とされます。
土地購入時にかかる諸費用
仲介手数料:土地の売買を仲介した不動産業者に支払う手数料。売買価格によって上限が異なります。
登記費用:所有権移転登記に必要な登録免許税などの費用。
解体費用:古家を撤去するための費用。
固定資産税・都市計画税:土地の所有に伴って発生する税金。
印紙税:土地の売買契約書に貼る印紙代など。
建物建築時にかかる諸費用
地盤補強費:地盤改良が必要とされた場合にかかる費用。
上下水道ガス引込費用:水道管や都市ガスの引き込みに必要な費用。
印紙税:建設工事請負契約書に貼る印紙代など。
登記費用:建物の所有権を登記する際の登録免許税など。
水道加入金:水道施設の設備費を一部負担するための費用。
地鎮祭費用:建物の建築を開始する前に行う儀式にかかる費用など。
住宅ローン契約時にかかる諸費用
保証料:保証会社に支払う費用。
登記費用:抵当権設定登記に必要な費用など。
火災保険料:火災保険への加入費用。
地震保険料:地震保険に加入する場合に必要な費用。
これらの諸費用は、住宅購入の際には見落としがちな部分ですが、資金計画の段階で考慮しておくことが重要です。また、諸費用は金額や内容によって異なるため、事前にしっかりと確認しておくことが必要です。
福岡の注文住宅の相場は全国平均クラス
画像出典先:フォトAC
福岡県内における建築費の相場は土地の所有の有無に関係なく全国平均と大きな差が見られず、一般的な額となっているのが特徴です。一方で、福岡県内で住宅を購入した人の年収については土地の所有の有無に関係なく全国平均を下回ることから、福岡では年収がやや低い段階から住宅の購入に踏み切る人が多いと言えるでしょう。
◇福岡で注文住宅を建設する際の費用相場
住宅金融支援機構のフラット35の調査によれば、福岡県内における土地を所有していた場合の建築費相場は3,505.6万円、土地を建物と同時に購入する場合の建設費相場は4,339.8万円となっています。
それぞれの全国平均は3,533.6万円、4,397.3万円であることから、福岡県における建築費は全国的に見ても一般的な額となっています。そのため福岡県では全国の平均的な価格帯で注文住宅を購入できると言えるでしょう。
◇注文住宅を建設した人の情報を紹介
住宅金融支援機構のフラット35の調査によれば、福岡県内における土地を所有していた場合の世帯の平均年収は572万9400円、世帯主の平均年収は477万6400円となっています。それぞれの全国平均は592万7700円、503万400円であることから、福岡県で土地を所有していた場合の世帯の平均年収は全国平均を約20万円下回り、世帯主の平均年収は約25万円下回る状況です。
次に土地と建物を同時に購入する場合の世帯の平均年収は597万9700円、世帯主の平均年収は503万3900円となっています。それぞれの全国平均は611万3500円、510万8100円であることから、福岡県で土地を所有していた場合の世帯の平均年収は全国平均を約14万円下回り、世帯主の平均年収は約7万円下回る状況です。
以上の状況を踏まえると、福岡県では全国平均と比べると年収がやや低い段階で注文住宅の購入に踏み切っている人が多いことがわかります。
福岡の坪単価の傾向と土地価格相場
福岡の坪単価は約86.8万円と全国平均と大きな差は見られず、一般的な額となっている傾向にあります。また土地価格の相場については福岡県内全体では1㎡あたり17万円となっており、地域によって中心地に近いほど価格が上がる傾向で金額差が生まれているのが特徴です。
そのため福岡で土地を購入して注文住宅を検討する際には、中心地との距離感を意識して計画を進めることがポイントとなります。
◇坪単価は約86.8万円と全国平均と大差なし
住宅金融支援機構のフラット35の調査によれば、坪単価の全国平均は88.2万円です。一方で福岡県における注文住宅の建築費は約3,404万円、建物面積が129.4㎡、これを坪に置き換えると39.21坪となります。
これらから算出する福岡県の注文住宅の坪単価は86.8万円となり、全国平均と比較をしても大きな差がないことがわかります。そのため福岡県では全国の平均的な坪単価で注文住宅を購入できると言えるでしょう。
◇中心地になるほど高額になる傾向
福岡県の土地代の平均は1㎡あたり17万円とされていますが、福岡県内の地域によってばらつきが見られます。2020年時点の福岡県内の主要地域における地価公示平均は以下のとおりです。
・春日市:13万7738円/㎡
・大野城市:11万3256円/㎡
・筑紫野市:7万3843円/㎡
・太宰府市:平均8万5268円/㎡
このように土地代は中心地に近づくほど高額となる傾向にあります。
そのため福岡県内で土地を検討する際には予算と合わせて、中心地からのアクセスをどこまで許容できるかを考えることが必要となるでしょう。
注文住宅の費用は建築費と土地代などのその他費用に分かれます。建築費は一般的に、建物本体の工事や外構工事、地盤整備などの付帯工事費を含むもので、大手ハウスメーカーと地元の工務店では価格差が見られます。
福岡県内の建築費は約3,505.6万円から4,339.8万円程度で、土地を同時に購入する場合には土地代が別途必要です。土地代の相場は1㎡あたり17万円程度で、中心地に近いほど高額になる傾向があります。
また、注文住宅を建設する際には諸費用も発生し、仲介手数料や登記費用、解体費用などがあります。これらの費用は建築費と合わせて資金計画を立てる際に考慮する必要があります。福岡県内の住宅購入者の年収は全国平均に比べやや低く、注文住宅を購入する際の年収水準も留意する必要があります。
したがって、福岡での注文住宅建設プランを検討する際には、地域の坪単価や土地価格相場、建築費や諸費用、さらには自身や家族の経済状況を総合的に考慮することが重要です。